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FAEMA E61 Legendを240V→200V仕様に変更する(2)完

ニュージーランドから持って帰ってきたエスプレッソマシンFAEMA E61 Legendを日本で使おう!という記事です。けっこうマニアックです。前回の記事では必要な条件のまとめと概要、電気工事の下準備までを書きました。

今回はいよいよエスプレッソマシンの改造です。改造といっても必要なパーツを購入して入れ替えるだけなので簡単です。


交換する必要があるソレノイド(電磁給水弁)は、マシンの内部奥にあるようです。そのためには背面カバーを取り除く必要があります。ニュージーランドを去る前にこのマシンのメンテナンスサービスを受けました。その時は技術者の人に2時間つきっきりでどうやってサービスをするのか見て学んできたので、知識はばっちりです。

まずは上記写真の赤丸部分のノブを4か所外します。ねじ式で手で取れます。ノブを外しゴムパッキンを外すとナットが出てきます(右写真赤丸)。8mmのスパナで外せます。モンキーレンチを使うとガチャガチャとなってエスプレッソマシン本体を傷つける可能性があるので、ぴったりサイズのスパナを使うことをおすすめします。背面カバーを外すには青丸のねじを外しカップウォーマートレイを取り外した後、薄い金属のパネルのねじを外しておく必要があります(地味に背面カバーを固定しているため)。

背面カバーを外すとこんな感じになります。エスプレッソマシンを正面から見て右側面のパネルにアース線が、背面部分には電飾LED用の電源ケーブルが付いていますので、外すときには注意が必要です。知らずに引っ張ると端子が取れたり壊れるので注意深く外しましょう。そして背面パネルは3か所くらいツメが本体ベースに引っ掛かっているので、無理に取り出さずに少しずつ引っかからないように外すのが良いと思います。カバーを外すとボイラー、サーモスタット、配管、ポンプなど主要なパーツが確認できます。今回交換するソレノイドは赤丸の部分です。


ソレノイド部分の拡大写真です。本当はソレノイド全体を変更する方がいいそうですが、赤い四角で囲った電子制御の部分だけ交換しても大丈夫とのことなので今回はそのようにします。手に持っているものは200V、奥のマシンに付いているのは240Vと書いてあります。まずはモンキーレンチで青丸部分に付いているナットを取ります。

ソレノイドは鉄棒のように中を芯が通っているような形なので、それを抜き出して赤丸の電源供給ソケットを抜き取ります。その後は準備してあった200Vソレノイドを同じように取り付けて元に戻してあげます。右の写真ではエスプレッソマシンに200Vのソレノイドが無事装着されたことが分かります。


背面パネルを戻し、正面パネルのナットとノブを戻し、カップウォーマーを戻して完成!簡単ですね!200V電源につないだところ動作も良好です。LEDライティングもばっちりです。(背面パネルを元に戻すときはアース線、LEDの電飾用電源ケーブルを忘れずに戻しましょう。)このソレノイドは水漏れしたときもそうですが、2年に1回くらいは交換した方が良いみたいです。

もしカフェで働いているバリスタの方などは、むやみにカフェのマシンを開けたりしない方が良いでしょう。マシンには保険がかかっていて、パネルを外してマシンの内側にアクセスして問題が起こった場合、保険適用外になるそうです(ニュージーランドの場合)。特にカフェのマシンは何百万円とするものもあるでしょうから、自分でマシンを購入して分解する、壊れたマシンを直してみるなど、自分でリスクを負える範囲でいじるのが良いと思います。もしマシンが壊れた場合は無理に自分で直そうとせずにすぐに技術者の方やコーヒーマシンの供給元に連絡をするのが良いですね。

僕の場合はすべて自己責任で行っていますが、FAEMA社の技術者の方のサポートがあり、かなり事細かに聞くことができたため、安心してパーツ交換ができました。サポートはすべて英語なので、ある程度は英語ができるとこういう時に役立ちます。

この記事が参考になる人なんて日本に1人いるかどうかという話なんですが、、でもこうやってマシンの裏側を見ることなんてあまりないので僕は大変勉強になりました。


コヤナギ

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